症例4 20代男性 主訴 パニック障害 自律神経失調症

2021年6月来院。疲労感がとれず、鉛のように体が重い。前頭部痛もあり。
昨年、交通事故に遭い、事故直後はなんともないようだったが、ひと月後、急にスイッチが入ったように疲労感がとれず、手足のだるさも出現。
その後、動悸、頭痛、今年に入ってからはフワフワ感がおさまらず、仕事も休職。2、3月が最も酷かったが、いまだに様々な症状を引きずっている状態。

左右の合谷診という、頭皮鍼の診断方法で右が強く反応し、左は鈍い反応。右の前頭部の反応点に3箇所、左に2箇所。左の鍼をした場所がずっと頭痛のあった場所とのこと。浅く鍼を刺し、置鍼10分。顔の引き攣りが減り、頭痛も少し軽減する。

2診目 2週間後の来院。前回の施術後から、頭痛の頻度は大きく減る。身体のだるさ、フワフワ感は残る。
ここ2週間ぐらいは、便の出の悪さあり、毎日あった通じが二日に一回。しかも下しぎみとのこと。
前回は前頭部の反応するポイントを中心に見たが、今回は胃腸のケアも合わせて行う。東洋医学で「脾虚(ひきょ)」という分類の人は、胃腸の働きが悪くなりやすく、そのような時に手足のだるさを感じやすくなると言われていて、それにも当てはまると判断。

前頭部のポイントは、前回右が強く反応が出たが、今回は左に反応が強くでる。前回と同じく右前頭部に2箇所、左に1箇所鍼をし、置鍼。

3診目 2週間後に来院。まだ、完全にスッキリしたわけではないが、症状は比較的安定していてきている。気温の変化などから、外邪(がいじゃ)の影響を受けている。おそらく暑くなってきたので、エアコンなどで冷やしてしまっている恐れがある。体が弱っている時は、外からの影響も受けやすく、昨年調子を大きく崩した秋口への対処が必要だとお伝えした。

4診目 調子も安定してきたので、月一回の来院に。3週間前から、調子もさらに安定してきたこともあり、復職。最初は不安だったそうだが、仕事も通常通りこなせているとのこと。

その後も調子は安定されていて、日々の疲れを溜めすぎないように、月一回程度の体のケアに通っていただく方向でケアを継続中。

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